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先天性免疫不全の骨髄移植

先日の日記にちらっとかいた、3ヶ月の男の子の移植が、そろそろ終わったはずです。

骨髄移植は癌だけでなく、免疫不全や貧血という疾患に対しても行われる治療法。

私は、「最大強の化学療法」と、理解しています。


骨髄移植までは、Pre-Conditioningと呼ばれる、化学療法で骨髄または造血細胞を受け取る患者の、

免疫システムをゼロにします。

大抵、それは7日間によって行われます。


今回は、免疫不全で、癌ではないため、癌のコンディショニングに比べたら少し弱めのプラン。

化学療法の薬、

Busulfan, Fuldarabine という薬を組み合わせ、

そして、ATG (Anti-Thymocyte Globulin) というウサギか馬から作られたグロブリン(血液製剤)で、

T細胞に関係した免疫システムを弱くする(新しく移植される細胞に対しての拒絶を少なくするために)の

3つを7日間に渡って投与。


私のかかわったのは、初日のBusulfan と、ATGの4日連続投与。

Busulfan は正確な血中濃度を保つため、初日の初回の投与は、15分から1時間ごとに血液検査を繰り返して、

正確な血中濃度を測りながら投与を行います。

分刻みの採血に終われました。


そして、ATGは今回はラビット(うさぎ)。

これは、血液製剤であるため、リアクションが懸念されるため、

バイタルサインを15分ごとにモニターしながら、少しずつ投与量を上げていきます。

もちろん、4日間、リアクションがでなかったのは、中日の1日だけ。

毎日、低血圧、スキンリアクション、と、私の一日をエキサイティングなものにしてくれる

リアクションを、この3ヶ月のかわいいベイビーはしてくれました。


・・・4日間、孤独に骨髄移植ユニットにこもりながら思ったのは、

日本だったら、研修医とかがうようよいるから、こういう状態でたった一人、ということは、起こりにくいのです。


でも、ここだと、研修医がうようよしているわけでもなし、ドクターは、一人で、いつも病棟にいるわけでもなし、

こういうとき、どこまでが、私がなんとかできる範囲で、どこからが、私がドクターを呼んで(ポケベルを鳴らし

て)指示を仰がなくてはいけないのか、という判断が、私一人にかかってきます。


常に、自問自答、アセスメント、プラン、評価、の繰り替えし。


それでも、なんとか、無事に、プレコンディショニングは終了しました。

明日から私はお休みで、移植は次の人にバトンタッチ。

でも、移植の日というのは、あまり何もおきずに、

問題が発生し始めるのは大体4日から7日後なのです。
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Author:oriental nurse
子どものがん看護、緩和ケアをモントリオールで追求しているオリエンタルナース(東洋人ナース)です。

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