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壮絶な生と静かな死

新年あけましておめでとうございます。

暮れから新年そうそう、がっつりと死と向き合うことになってしまいましたが、それがやっと昨日幕を閉じました。

日本ではあまり考えられなかった、人種、ドラッグ、家庭内暴力、刑務所を出たり入ったりの父、4人兄弟のうち一人だけ父にそっくりということで母が捨ててしまったティーンの男の子。14歳で骨肉腫の診断を受け、治療をはじめたものの、家族のサポートは全くなく、逆に父から虐待を受け、結局治療を途中であきらめてしまった彼は、去年あちこちに転移がみつかり、去年から対処療法をしていました。

ついに、去年の終わりから正式に緩和ケアに切り替え、最期の時を、彼が彼の人生の中で一番快適に過ごせた場所=病院、ですごしていました。

去年の暮れからあちこちに散らばった腫瘍のため痛みが強くたくさんの麻薬を使っていました。

12歳からドラックを常用し、本人もドラッグディーラーだった彼の体の麻薬に対する耐性はものすごく、こんなにたくさんの麻薬を使っているのに、思うような結果が出ないというまれなケースでした。

特に最後の一週間。私はこの一週間毎日勤務だったため、がっつりと彼の死と、そして、死にかけて初めてあちこちから現れた「親戚」と、そして、父、母、と、向き合うことに。

家族内の醜いあらそい、ののしりあい、が死にかけている彼の枕元で繰り広げられ、私も脅されたりして、セキュリティーを呼ぶ羽目になったことも。近郊の警察までしっかりと緊急体制を整えていました。

そんななか、やっとそんな状態が落ち着いて、みんなほっと、私もほっと一息をついて、今日は久しぶりに安らかな夜だなあ・・・と、思い仕事をしていた9時40分。母に見守られて本当に静かに彼は息を引き取りました。

がんの死は、いつも「救い」です。
やっと、痛みのない、苦しみのないところに行かれる「救い」だと、毎回つくづく思います。

そして、それが「救い」だ、と、本当に残された家族が思えるような環境を作っていくのが、導き、一緒にそれを感じることのできる状況をつくっていくのが、緩和ケアの大事な要素のひとつだ、ということをつくづく学んだ死でした。

壮絶な生をこんなに静かに終わらせられたことを彼のためにうれしく思いました。
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comment

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再びこんにちは♪

興味深く読ませて頂きました・・・
私もホスピスや緩和ケア病棟で働いたことがあるので
「救い」という意味はよくわかります!
また記事を楽しみにしてます^^
勉強させて頂きます^^/

Re: 再びこんにちは♪

しげりんさん、コメントありがとうございました。
うれしいです。

なんといっていいかわかりませんが、こういう状況をわかってもらえて、
よかったです。

頑張りましょうね。
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Author:oriental nurse
子どものがん看護、緩和ケアをモントリオールで追求しているオリエンタルナース(東洋人ナース)です。

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